台風の備えは万全?店舗・オフィスを守る防災グッズと対策まとめ
台風による強風や大雨は、店舗やオフィスの窓ガラス、看板、設備を損傷させるだけでなく、浸水や停電、従業員・顧客の避難遅れなど、事業運営に大きな影響を及ぼします。被害を最小限に抑えるには、台風が接近してから対応するのではなく、ハザードマップの確認や休業基準の策定、備蓄品・防災グッズの準備を平常時から進めておくことが重要です。本記事では、店舗・オフィスで実施すべき具体的な台風対策や備えておくもの、避けるべき行動について分かりやすく解説します。
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店舗・オフィスにおける台風防災の重要性
自社の資産や事業を守るには、事前の備えが明暗を分けます。店舗やオフィスの防災は、家庭の対策とは異なる視点が必要です。
最大の理由は、顧客の安全確保と事業継続計画(BCP)の2点。ここを後回しにすると、いざという時の対応が遅れて復旧に多大な時間を奪われかねません。
労働契約法第5条でも従業員への安全配慮義務が定められており、企業には事前の体制づくりが求められます。まずはどのようなリスクがあるのか、全体像から押さえておきましょう。
強風・大雨による物的被害の防止
まずは、店舗やオフィスの資産を直接的な破壊から守る対策を見ていきます。ここが不十分だと、復旧コストが大きく膨らんで後悔しかねません。 強風対策としては、屋外の看板やのぼり旗を屋内に取り込みます。窓ガラスには飛散防止フィルムを貼り、破片の飛散と雨水の吹き込みを防ぐのが基本です。大雨に対しては、店舗前の側溝を清掃して水はけを確保し、出入り口に土のうを設置します。被害の起点になりやすい外回りの点検から着手してみてください。従業員と顧客の安全確保
従業員や来店客の命を守ることは、店舗やオフィスを運営する上で最優先すべき責任です。この視点が欠けていると、万が一の事態が起きた際に企業の信用を大きく損なう恐れがあります。 台風の接近時は、無理な出社や営業継続を避ける決断が求められます。帰宅困難者を発生させないよう、気象情報に基づき早めの帰宅指示や休業判断を下せる体制を整えておく必要があります。まずは、誰がどの段階で判断を下すのか、社内ルールを明確に定めておきましょう。事業継続に向けた休業リスクの回避
従業員や顧客の安全確保はもちろん、台風通過後の迅速な営業再開も押さえておきたい論点です。浸水や停電によって長期間の休業を余儀なくされると、売上への直接的な影響だけでなく、取引先からの信用低下を招く要因になります。 店舗内の重要機材を高い場所へ移動させる、システム障害に備えて予備電源を確保するなどの対策が求められます。被害を最小限に抑える事前準備があれば、早期の復旧に直結し、落ち着いて業務を再開できるはずです。 台風・大雨対策特集はこちら台風接近前に実施すべき事前の備え
いざ台風の進路予想円に入ってから慌てても、できる対策は限られてしまいます。店舗やオフィスの被害を最小限に食い止めるには、接近前の段階でいかに手順を踏んでおくかが明暗を分けます。
まずは自社を取り巻く立地のリスクを客観的に把握し、いつ休業の判断を下すのか、顧客や取引先へどう知らせるのかを整えることが先決です。ここで事前のルールを固めておけば、いざという時に従業員が戸惑わずに動けるようになります。
店舗周辺のハザードマップの確認
まずは、自店舗やオフィスがどのような水害リスクを抱えているかの把握から始めます。ここが曖昧なままだと、後から見当違いの対策にコストをかけてしまう恐れがあります。 国土交通省の「重ねるハザードマップ」を使えば、パソコンやスマートフォンから店舗周辺の浸水や土砂災害のリスクを無料で確認できます。複数店舗がある場合も一括で状況を掴めるため、優先して対策すべき店舗を客観的に判断する材料になります。休業基準・避難計画の策定
台風が接近してから対応を協議していては、従業員や顧客の安全確保が遅れてしまいます。まずは「どの段階で店やオフィスを閉めるか」という明確な基準を設けておきましょう。 気象庁の暴風警報の発表や、主要な交通機関の計画運休を休業判断の目安にするケースが一般的です。あわせて、浸水などを想定した避難ルートや避難場所も定めておく必要があります。事前に計画を社内で共有しておくことで、現場の混乱を最小限に抑えられます。顧客・取引先への事前アナウンス手順
休業や営業時間の変更が決まったら、関係者への素早い周知が必要です。ここが遅れると、来店してしまった顧客や配送業者との間で不要なトラブルになりかねません。 まずは自社サイトや公式SNS、店頭の貼り紙で一斉に発信します。取引先には個別に連絡を入れ、納期の調整や配送先の変更を相談しておきましょう。事前にアナウンス用の定型文を用意しておくことで、直前の慌ただしい状況でも抜け漏れなく対応できます。 台風・大雨対策特集はこちら店舗・オフィスを守る具体的な台風の対策
ここからは、屋外の設備から室内のデータ保全まで、店舗やオフィスへの直接的な被害を防ぐためのアクションを順番に整理します。強風による飛来物の被害や浸水など、想定されるリスクごとに手を打っておく必要があります。まずは優先順位をつけ、すぐにできるものから着手していきましょう。
屋外看板・のぼり旗の撤去と固定
暴風警報などが発表された段階で、のぼり旗や移動式看板は速やかに店内へ避難させます。瞬間最大風速が15m/sを超えると、ポールが折れたりスタンドごと飛ばされたりする危険性が一気に高まるためです。 ここは「少しくらいなら大丈夫」と油断しやすく、予期せぬ飛散事故を招きやすいポイントです。移動できない常設看板の場合は、ロープではなく緩みにくいラッシングベルトで補強し、注水台の重りを最大まで増やして備えを固めておきましょう。側溝・排水溝の清掃と浸水対策
店舗を水害から守るには、周辺の側溝や排水溝を清掃して水はけを良くすることが基本になります。建物の補強に目が向きがちですが、足元のメンテナンスは意外と見落とされやすいポイントです。 排水口に落ち葉やゴミが詰まっていると雨水を処理しきれず、局地的な大雨でも店舗への内水氾濫を引き起こす原因になります。まだ天候が穏やかなうちに、敷地内外の排水設備の詰まりを確実に取り除いておくのが効果的です。窓ガラスの飛散防止フィルム施工
店舗やオフィスの窓は面積が大きいため、万が一割れると商品や設備への被害が甚大になります。ここを見落とすと、復旧作業に追われて営業再開が大幅に遅れる要因になります。 確実な対策として、JIS A 5759(建築窓ガラス用フィルム)の規格を満たした飛散防止フィルムを全面に施工しておきましょう。強風による飛来物でガラスが割れても、破片を強力に保持して室内への飛散を防げます。透明タイプを選べば外観も損ないません。電子データ・重要書類のバックアップ
浸水や落雷による長時間の停電は、店舗やオフィスの情報資産に深刻なダメージを与えかねません。物理的な被害だけでなく、データ消失という二次被害を防ぐ視点が必要です。 大切な顧客情報や業務データは、台風接近前にクラウドストレージなどへバックアップを取るのが確実です。あわせて、紙の重要書類は高所や防水ボックスへ移動しておきましょう。ここで安全を確保しておけば、万が一の際もスムーズに事業を再開できます。停電・断水による設備停止への対応
大型の台風では、インフラの供給が突然ストップする事態も想定しておかなければなりません。冷蔵ショーケースやサーバーダウンなど、業務への影響が直撃するポイントです。 まずは非常用電源となるポータブル電源や無停電電源装置(UPS)を準備し、最低限の機器が稼働できる環境を整えます。また、断水時は顧客用・従業員用のトイレが使えなくなるため、携帯トイレの備蓄や使用制限の案内板を事前に用意しておくと安心です。 台風・大雨対策特集はこちら災害対策台風:オフィス・店舗向け台風備えておくもの
店舗やオフィスの災害対策では、従業員の安全を守るための生活必需品と、施設を水害や強風から守る専用資材の両方が求められます。オフィス・店舗向けに台風へ備えておくものを、ここから4つのカテゴリーに分けて詳しく確認していきましょう。
従業員向けの備蓄品(飲料水・非常食)
台風によって交通機関が計画運休となった場合、従業員が事業所内に長期間待機せざるを得ない状況が生まれます。ここを見落とすと、いざというときに食料や水が底をつき、社内が大きく混乱しかねません。 備蓄の基本となる目安は、従業員1人あたり飲料水9リットル(1日3リットル×3日分)と、最低3日分の非常食です。まずは自社の最大出勤人数と現在の備蓄状況を照らし合わせ、不足分を補う手配を少しずつ進めておくと安心です。情報収集・通信確保に役立つ台風対策グッズ
停電時でも外部との連絡を絶やさないための備えは、事業継続の命綱となる重要な部分です。ここを怠ると、情報が完全に遮断されて身動きが取れなくなるリスクがあります。 台風による大規模な停電に備え、ポータブル電源や大容量モバイルバッテリーを確保しておきます。ネット回線が落ちた状況を想定し、手回し充電式の防災ラジオも用意するとより確実です。 まずは従業員のスマートフォンを何回充電できるか、備品として手持ちのバッテリー容量を一度試算しておきましょう。店舗の浸水を防ぐ土嚢・止水板
通信環境を整えた後は、物理的な浸水から店舗を守る設備にも目を向けます。かつては1袋約20kgの土嚢を積むのが一般的でしたが、現在は工事不要で置くだけの「簡易止水板」が主流になりつつあります。 いざという時に重労働で体力を消耗する事態は避けたいところです。土嚢は保管や泥の処理に手間がかかりますが、止水板なら軽量で1~3分程度で設置できます。まずは入り口の幅を測り、自店舗に合う製品を比較してみてください。窓ガラス補強用の養生テープ・段ボール
飛散防止フィルムの施工が間に合わない場合は、養生テープと段ボールでの応急処置が有効です。ただし、ガラス自体の強度を上げる効果はないため、過信は禁物です。 テープを「米」の字に貼り、その上から室内側に段ボールを隙間なく貼り付けます。屋外側は雨でふやけるため避けてください。店舗の場合、ガラス片が商品や機材に降り注ぐのを防ぐ最終防衛ラインになります。通過後はテープ跡が残る前に、早めに剥がす作業まで計画しておくのが無難です。 台風・大雨対策特集はこちら台風防災で避けるべきNG行動
よかれと思って進めた対策が、かえって被害を拡大させたり、従業員を危険な目に遭わせたりするケースがあります。事前の準備が不十分なまま直前で焦ると、判断を誤りやすくなる部分です。
特に店舗やオフィスの場合、責任感から無理な行動をとってしまう傾向が見られます。ここからは、台風接近時にやってはいけない3つのNG行動を具体的に確認していきます。安全を最優先にするための基準として役立ててください。
台風接近時の屋外での点検作業
気になりがちな屋外の状況ですが、接近中の無理な確認は最も避けるべき行動です。 風雨が強まり始めたあとに看板の固定や建物の点検へ出ると、突風による転倒や飛来物の直撃を受けるリスクが急増します。 従業員の安全を第一に考えるためにも、状況が悪化してからの作業は明確に控える必要があります。 屋外の補強や片付けといった備えは、遅くとも強風注意報や大雨注意報が発表される前など、天候が穏やかなうちに完了させておくのが鉄則です。養生テープのみに頼った窓ガラス補強
手軽な対策として窓にテープを「米」の字に貼る光景をよく見かけますが、実はこれだけでは十分とはいえません。 養生テープにはガラス自体の強度を上げる効果はなく、強風で飛来物が当たれば割れてしまいます。むしろ割れた際、テープ周辺の破片が大きな塊となって室内へ落下するため、かえってケガや商品破損のリスクが高まります。 店舗やオフィスの大きな窓には、全面を覆う飛散防止フィルムの施工を優先的に検討してみてください。休業判断の遅れによる帰宅困難者の発生
交通機関の計画運休が発表されているにもかかわらず、ギリギリまで営業を続けてしまうケースは少なくありません。ここで判断を迷うと、従業員や顧客が安全に帰宅できなくなるリスクが高まります。 特に都市部の店舗では、地下鉄やバスが止まることで駅周辺に人が溢れかえる事態も想定されます。気象庁の警報や鉄道会社の発表が出た段階で、速やかに営業を切り上げる決断が不可欠です。早めの対応が、結果的に周囲の安全を守ることにつながります。 台風・大雨対策特集はこちら台風の備えに関するよくある質問
法人として備蓄すべき防災物資の目安は?
企業に求められる備蓄の基本は、全従業員に対する「3日分」の確保です。いざという時、帰宅困難となったスタッフを安全に店舗やオフィスへ留めるためにも、まずはここを基準に準備を進めてみてください。 具体的な量としては、1人あたり飲料水が9リットル、非常食が9食分、加えて簡易トイレや毛布などが目安となります。水や食料は定期的な期限チェックが必要になるため、日常の業務導線の中で無理なく管理できる場所へ保管しておくのがポイントです。店舗の窓ガラスに対する正しいテープの貼り方は?
テープは、ガラスの割れを防ぐためではなく、破片の飛散を抑える目的で貼ります。店舗の大きな窓が割れると、商品への被害や怪我のリスクが一気に高まるため、この違いを押さえておくことが確実な安全確保につながります。 具体的には、粘着力が適度な養生テープを使い、窓の内側から「米」の字になるよう対角線と十字に貼ります。外からの見栄えが気になる部分ではありますが、飛散防止には有効な手段です。さらに段ボールを内側から隙間なく重ねておきましょう。 台風・大雨対策特集はこちら台風対策まとめ
店舗やオフィスを守る台風防災は、早めの準備と関わる人たちの安全確保が最大の鍵となります。ここまで確認してきた手順を一つずつ形にしていけば、いざという時の被害や混乱を最小限に抑えられます。
まずは、自社の周辺環境をハザードマップで再確認する作業から手をつけてみてください。浸水リスクや休業の判断基準が明確になれば、飲料水などの備蓄品の手配や建物の補強といった具体的な対策も、無理なく進めていくことができます。
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